がんばったよわたし
がんばったよわたし
人前に出て何かをする
もともと内向的なわたしにとって性分としては苦痛でしかたがないのに、たまたまちいさいころから舞台に立つ機会が多かったせいか、耐性はついていた。苦手でも平気なふりをして、とくに避けたりはしなかった。今振り替えると、できないことを無茶にやろうとして、おろおろしちゃってうまくいかず落ち込むことも多かったんだけど。
重ねて、真面目で見捨てられないお人好しな性格が仇となり、長がつく役をさせていただくこともたびたびあった。おかげで幾度となく人前で話してきた。
元来人が好きだなあと思う。大いなる矛盾。いつか書いたように理性的じゃないところで人が嫌いでもあるが、相反するように、友だちや年上の子などだれかしらといっしょにいることが好き。やっかいだなあと思う。
人とたくさんかかわることのできた縁のある一年間、わたしはとてもしあわせだった。ときに地獄を感じながら、時に満たされていたんだと思う。首の皮一枚でなんとかへばりつくわたしを、ほどよい距離感で親しくしてくれたみんながとてもさわやかに浄化してくれた。
それでも苦手な人前に立つ機会。
今日で一区切り。スピーチも愛してることもぜんぶがんばった。何より数日ぶりにげんかんのどあ。がんばったんじゃないか。いや、誰がなんと言おうとわたしはがんばったよ、
おつかれさまわたし、
つづく、